「暇だな・・・・」
「暇だね・・・・」
二人とも、誰に言うともなしにため息を吐いた。
暇、なのである。
せっかく夏休みにはいったというのに、予定が何も無い。
いや、予定としては夏休みに入る前には色々と考えていた、が、しかし、夏休みに入ってからと言うもの、
二人とも母親の「勉強しなさい」攻撃により外にすら遊びに行けれないのだ。
ここはカプセルコーポレーション。
冷房の効いたトランクスの部屋で悟天とトランクスは二人、勉強机にむかって勉強をしなければならない・・・、のだが、
初めて
10分と経たないうちにどちらともなく鉛筆を投げてしまったのである。
「あー、今ごろ悟飯さんはサマーキャンプとか行ってんだろうな」
頬杖をついて面白くなさそうにトランクスは言う。
「そんなことないよ、お兄ちゃん勉強熱心だもん」
とりあえず、兄の面目を保たなければならないと思ったのか悟天が反論するが、
それは何の返事もしないと言う形で黙殺されてしまった。
「・・・・暇だな」
「・・・・そうだね・・・」
「暇そうにだべってますねー」
ふいに、後ろで声がした。最近は聞かなくなったが、
それでも
10年前くらいにはほとんど毎日のように聞いていた声。
「と、トランクス(さん
by悟天)」
二人の声がダブる。するとトランクスは面白そうににっこりと笑って二人にささやいた。
「ねえ、君たち。暇かい?」
「あの・・・、と、いうよりどうしてここに?」
「いやあ、ちょっとタイムマシンのトラブルでね」
その言葉を聞くなり、二人の目は輝いた。
「え!?てことは今タイムマシンがあるの?」と、悟天。
「どっかつれていって!」と、トランクス(小)
「暇なら、どこか連れて行ってあげようか?」
「うん!」二人は、満面の笑みで微笑んだ。

 

「・・・・・・・お兄ちゃん、疲れた」
先に音を上げたのは悟天の方だった。続いてトランクス(小)。
「トランクスさん一人でなんとかならないの?」
後ろですずしげに栄養ドリンクを飲んでいるトランクスに向かって言う。
「う〜ん、まあ、ここまでエネルギーが溜まれば上出来かなぁ・・・」
そう言ってトランクスは実際にタイムマシンに乗り込んでエネルギー残量を見た。
大体、悟飯(少年期)のいる時代ぐらいまでは行けるほどのエネルギーはあった。
トランクスの出した条件は以下のものだった。
どこかに連れて行く変わりに、タイムマシンにエネルギーを補充しろ、と。
ギブ
アンド テイクとはまさにこのことだ。
「さあ、行きましょうか」
未来トランクスがにっこりと笑ってそんな事を言い出す時にはすでに二人は疲れきっていた。

 

「ここが過去かぁ・・・」
タイムマシンからおりてすぐに二人はしみじみと辺りを見回す。
そこはさっきまでいたカプセルコーポレーションの庭から悟天の家の近くの河原に変わっただけで時間の違いがとうていわからないのである。
「いいかい?ここでは出来る限り誰にも見られちゃいけないよ。とくに悟天君は孫悟空さんの小さい頃にそっくりなんだから」
「はぁーい」(
×2)
トランクスから注意を聞き元気良く返事をする二人。
「本当にわかっているのかなぁ?」心配そうにつぶやく
「はぁーい」(
×2)
「それじゃあ僕はこっちに用事があるから君たちはそこらへんで遊んでいるように」
そういうとトランクスは悟天の家の方に歩いて行った。

 

「何処いく?トランクス君」
悟天は歩いて行く(未来)トランクスの方を見て言う。
「どこかいきたいとこあるか?」
「う〜ん、そう言われると・・・、僕んち!」
「おいおい、それでチチさんとかに見られるとどうするんだよ」
「えっと、・・・・どうしよう?」
「まあいいや、どうせ信じないだろうし。行ってみようぜ」
楽天的に物事を決めると二人はさっそく自分の家の方にと飛んで行った。

 

うららかな午後の天気、窓の外には青い空の下白く洗濯物がたなびいている。
さきほどチチが洗濯物を干していったのだ。そして窓から差し込むやわらかな熱気によりよりいっそう眠気を誘う。
悟飯は勉強も手につかず、かといって隣の部屋にチチも悟空もいるので部屋を出るわけにもいかずただぼうっと外を眺めていた。
「眠いなぁ・・・」
誰とも無しにつぶやく。どうせ誰も居ないので気にする必要もない。が、しかし
「眠いのなら眠ればいいじゃないですか」
背後からいないはずの人間の声がする。悟飯はあわてて鉛筆を持ち直すとそーっと後ろを振り向く。
「トランクスさん」
後ろを見ると薄いグレーの髪を肩まで垂らしカプセルコーポレーションの服を着た未来のトランクスがいた。
「おひさしぶりです」
「トランクスさん!いつのまにこっちに?」
満面の笑みで言う。
「ついさきほどですよ。勉強中ですか?」
トランクスは悟飯の勉強を覗き込む。子供のレベルにしては結構難しい。
「今のうちからこんなに勉強をしていて一体どうするんですか?」
「お母さんが僕には学者さんになってほしいんだって言うので」
照れたように顔を下げる。そして気がついたようにふと顔を上げて問う。「どうしてトランクスさんはこっちに?」
と、急に間近にトランクスの整った顔が迫ってきたかと思ったら次ぎの瞬間には唇が重なり合っていた。
「と、トランクスさん・・・」
「これが理由じゃ、いけませんか」にっこりとほほえむ。
悟飯は困ったように下をうつむき言う。「駄目じゃ・・・、ありませんが」
「ありがとうございます」
そういってトランクスは悟飯をベットの上に押し倒した。

 

「なんだよ、結局これが用事かよ」
窓から覗いているトランクス(小)は言う。中では着々と事が進行中だが隣で悟天は恥ずかしそうに目を伏せている。
「あ、キスしたぜキス!見ろよ悟天」
「いいよ・・・、別に」
「悟飯さん照れてる、かっわいいなぁ〜。年上とは思えないな」
「トランクスくん!」
ふいに強く悟天はトランクスの服のすそを握る。
「な、なんだよ・・・」
「見ても面白くないよ、それよりもどこか行こうよ!」
「もうちょっと見て行こうぜ」
言ってトランクスは再び視線を移す。すると悟天は頬を膨らませた。「もおいいよ!トランクスくんなんて知らない!」
そう言うと空を飛んでその場から立ち去ってしまった。
「ああ、もう、わかったよ。行くよ行くよ行ってやるよ」
トランクスはなかば自棄になって言うとなごりおしそうに悟天を追いかけた。

 

「いや、あのトランクスさん。隣にはお父さんとお母さんが・・・」
悟飯は上目遣いにトランクスを見てもしわけなさそうに言う。
「じゃあ、僕を払いのけてください。嫌なら、そうすればいいでしょう」
急に悟飯は目を伏せておそるおそる手を伸ばす。そしてトランクスの手をつかむと逆にぎゅっと握った。
するとトランクスはうれしそうに悟飯の頬にキスをする。「じゃあ、そのまま離さないでくださいね」
そして頬を伝って悟飯の唇に下をはわし中にはいって行く。舐めまわす、悟飯の中を。
「ふぅっ・・・、んんっ・・・」
声を殺しているがそれでも洩れてしまう喘ぎ声。
「悟飯さん、今、この壁一枚隔てた所にいるんですよね?」
「ふぅっ・・・、へ、そうですけど・・・」
急にトランクスは悟飯の首筋に吸い付く。「ふぅっ・・・」
「前の、残ってますね」
意外そうにトランクスは言う。しかし悟飯はきょとんとして「だって、
1週間前にきたばかりですから」
「僕には一ヶ月なんです」
どこか拗ねたようにトランクスはいい二度首筋に軽く噛み付くと悟飯のTシャツを下からまくり胸の小さな二つの突起をさがしだした。
「んっ」
いきなりつかまれて悟飯は小さく眉をひそめた。
「いつまでたっても、悟飯さんはちいさいんですね」
トランクスはその突起に舌をはわす。滑らかな甘い快感が悟飯の中を駆け巡る。
「やぁっ」
「いいんですか?そんな声だして。気付かれるんじゃないんですか?」
半ば楽しんでいるようにトランクスは言った。
「そんなこと、言わ・・・あんっ」
激しいような甘いようなどっちともつかない愛撫が悟飯の体中を襲う。
実際、トランクスは悟飯が何処をどうすれば感じるのかを熟知しているのだ。
「悟飯さん、ちゃんと目を開けて僕を見てください」
涙目になって目を閉じて愛撫に耐えていた悟飯はおそるおそる目を開けてトランクスを見る。
「はぁっ・・・、んっ・・・つ」
悟飯はなんとか快感に耐えようと身を捩る。その仕種が何とも言えずなやましかった。
トランクスはズボンを脱がせ悟飯の後ろの蕾をさぐりだしその中に指を入れた。
「痛っ」
まだ全くほぐされていない悟飯のそこはぎゅっとしまり侵入者を拒む。
トランクスはポケットからオリーブオイルを取り出すと悟飯のそこに塗り付けた。
「ふぅっん・・・」
気持ち悪そうに悟飯は腰を振る。
「悟飯さん。たまには自分で入れてみてください」
トランクスは言って悟飯を自分のひざの上に座らせ自身を悟飯の下に差し出した。
「えっ・・・・」
思いもしなかった言葉に悟飯は戸惑いまじまじとトランクスの顔を覗き込む。
「こうやって、自分の指でちゃんと開いておかないと入りませんよ」
悟飯のそこを指で広げてやる。悟飯は目を伏せておそるおそるそこを持つと指で広げてトランクスの立派にたち上がったそこに近づける。
「もうちょっと右じゃないですか」
「あ・・・・」その言葉に頬まで染めて、それでもなんとかいれようと必死になり、涙まで流してしまう。
「んっ・・・、ふぅっ」窮屈な感じがする。実際、これ以上ははいりそうにはなかった。
「これくらいまでですか」
トランクスはふいに腰を動かす。
「あっ、ああんっ」
その勢いで悟飯はトランクスのそれを根元までくわえ込んでしまった。
「はぁ・・・、んっ」
なおも腰を動かすトランクスの送る快感からなんとか逃れようと腰を振るが逆効果だ。快感は強さを増して悟飯を襲う。
「かわいいですよ、悟飯さん・・・」
トランクスもそろそろ限界が近いとばかりに頬を紅潮させている。
「と、トランクスさん・・・」
悟飯は泣きそうな顔でトランクスにだきつくと軽くキスをした。
「ふっ、あ、ああんっ」
そして白濁した液で身体を汚すとぐったりとトランクスに倒れ掛かってきたのだった。

 

「・・・・さん、悟飯さん」
悟飯が目を覚ますとさっきのTシャツではなくちゃんとしたTシャツとズボンが着せられていてその上身体までさっぱりしていた。
トランクスが拭いてくれたのだろう、その証拠に隣には風呂桶と水とタオルが置いてあり、間近にはトランクスの顔があった。
「あれ・・・、今何時ですか?」
4時半ごろです。気分は如何ですか?」
「大丈夫です・・・、あっ、お父さんとお母さんは!?」
「車がありませんから買い物に行っているようです」トランクスはにっこりと微笑む。
「もしかして・・・、知ってました?最初から」
悟飯がトランクスを軽く睨む。
「さあ、どうでしょう?それより、チビ達を探しに行かなくちゃいけませんね」
トランクスは明後日の方向を向きつぶやいた。どうやら確信犯らしい。悟飯はそれ以上何も言わずに置くことにした。
「チビ達って?」
「ちびトランクスと悟天君も未来からきているんですよ」
「へえ!そうなんですか!?」
悟飯は大いに驚いた。
「一緒に探しに行きます?」
「はいっ!」
実を言うと、悟飯ももう少しトランクスと一緒にいたかったのだ。

 

「だ〜か〜ら、悟天。いったいなんなんだよ、一日中さぁ」
「知らない!」
「ずーっとふくれてんだぞ、せっかく過去に来たんだからもっと面白いことしようぜ」
「知らない!」
さっきからずっとこの調子なのだ。結局、ちびトランクスは今日ずっと一日中悟天の後を追いまわす形になってしまった。
「だから、いったいなんなんだっての!」
「おい、帰るよ」
ふいに後ろから声がする。トランクスだ。
「あ、にいちゃん。一体何時間かかってんだよ」
「それよりも、あっちはどうしたんだい?」
トランクスが指差した方向を見ると悟天が面白くなさそうにそっぽを向いていた。
その隣で悟飯があやすべく林檎をあげている。
さすが小さい頃から面倒を見ていただけあやすのはうまいが悟天は意地になってまたそっぽを向いているのである。
「だから、一体どうしたんだよ。悟飯さんにやつあたりすんなよ、関係ないだろ」
ため息を吐いてトランクスは言う。うんざりした顔だ。すると急に悟天が涙を溜めて声を張り上げた。
「関係なくないもん!僕の方がずっとトランクス君のこと好きだもん!」
「・・・・え?」意外な言葉にトランクスは嬉しいような奇妙な気持ちになった。
「なのにトランクス君ずっとお兄ちゃんの事ばっかり言っているんだもん」
「いや、悟天、うれしいけど・・・」泣き出した悟飯を止めようとするちびトラの肩をトランクスはぽんと叩く。
「嫉妬ですね。ちゃんと普段から言いたい事はちゃんと言っておかくちゃ、伝わらないものですよ」
「う、うっさいな!」
ちびトラは頬を染めて悟天を抱きしめる。「馬鹿、お前が一番に決まってんだろ」
「・・・・・・・・・・本当?」
「何回も言わせんな」
「・・・うん」
言って悟天は満面の笑みで微笑んだ。
「あの、トランクスさん・・・」
「はい、なんですか?」夕焼けの中で抱き合うちび二人を見ながら悟飯はトランクスの袖を引っ張る。
「僕、がんばってはやくタイムマシン開発します。それで、」
逆光になってトランクスの顔が良く見えない。「僕からも、会いに行きたいです」
辺りが薄く闇に包まれて行く中、トランクスは悟飯に軽く口付けた。
悟飯は薄く目を閉じる。最後に残像のように見えた恋人の顔は、いつもの変わらぬやさしい笑顔で
笑っていた。


この小説、実は冒頭部分(未来)と後の部分(過去)の部分の間に2ヶ月以上私の方で時間がたっています。つまり、2ヶ月前に書いた小説をそのときのプロットを全く無視して書いた結果こうなった、というわけです。(オイ)
なんだかなぁ、もう・・・・。この際はっきりと言います。
私の中でセル戦後の悟飯は死んでいます。
セル戦よりあとの悟飯はなんででしょうか、どうしても好きになれないので(性格とか人間関係とか)私の中で黙殺されたということです。
が、しかし、それでもチビ二人と人妻18号は好きな為時々書いてしまいます(笑)・・・・・ああ、18号、人妻なあなたにらびんゆう〜(怪)


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